« 第47章 「お犬様でしたか。」敬語を使われたポチ! | トップページ | 第49章 ポチのちゃぶ台 »

2005/11/04

第48章 ポチとの散歩

 ポチが、前の飼い主の事情により我が家にやって来たのは、平成2年の秋、良く晴れた日曜日であった。ポチが2歳の時である。
突然に犬を飼うことになった私達は、飼育方法を飼いながら学ぶということになった。
 image02121121
 散歩の時、若いポチは、鼻を地面に擦り付けるようにして匂いを嗅ぎながら、右へ左へと力強くリードを引っ張りる。元気が有り過ぎ、首輪で自らの首が絞まって、ヒーヒー言いながらも前へ前へと私達を引っ張った。首が絞まっては可哀想と、散歩用の胴輪を購入、以後その胴輪にて散歩をすることになった。
 書物によれば、飼い主の側にピタリと付けて歩かせると載っていたが、当時、私達はポチの気持ちに任せようと考えていた。わがままなポチに育ててしまったかもしれないと、今になって思ったりもする。
monnpi800
 数年して、漸くポチも落ち着き、私達の歩きとポチの歩きのリズムが合うようになり、リードも引っ張られることなく、少し弛む程度で歩くことができるようになった。
 この時期は、晴れた日も雨の日も、朝40分、夕方50分、それぞれ3キロ前後の朝夕違うコースを、ポチは間違えること無く、私達の先を歩いた。
 私達にとっても、ポチにとっても、この楽しい時期が永遠に続くかのように思えたが、犬の成長つまり老化は、人間よりはるかに速い速度で進むことを思い知らされる。あっという間に、ポチの時間は私達の時間に追いつき、そして追い抜き、彼は衰えを見せ始めたのである。
 
 あれ程元気に散歩をしたポチが、ゆっくりと歩くようになる。特に発病してからは、少し歩くたびに咳き込み、立ち止まり、また少しづつ歩くという状態になった。今度は私達がポチの前に歩く。ゆっくりと彼の様子を見ながら、リードを私達が引っ張らないように注意して歩く。私達がポチを見ると、ポチも私達を見上げながら、苦しいよー、と言いたげにゆっくり、ゆっくりと歩いた。
roukenn-pochi1
 若い頃、1回の散歩で長い距離を歩いたポチも、最後の1年程は20分ほどかけて、300mから400m程度歩くのがやっとの状態になった。立っていてもバランスを崩し、ふらりと倒れ込むこともしばしばであった。
 昼寝をするのに好きであった2階へも、自身では上れなくなり、階段下でたたずみ、2階と私達を交互に見つめ、私達に抱えて上げて欲しいと催促するポチであった。
                                  つづく 

|

« 第47章 「お犬様でしたか。」敬語を使われたポチ! | トップページ | 第49章 ポチのちゃぶ台 »

コメント

hitujiさん、コメントありがとうございます。
犬は、人間より優れた聴覚・嗅覚で人間が気付かないその場の状況を感知しているように思います。いわゆる気配というものでしょうね。
コロちゃんもトンネルが嫌ですか。ポチもそうでした。高速道路での移動時、常に窓の隙間から鼻を出し、外の空気の匂いを嗅いでいたポチでしたが、トンネルに入った途端、体を窓際から遠ざけ、シートに伏せてうずくまっていました。

投稿: 益樹 | 2005/11/08 23:37

散歩の仕方については、いろんな本に書かれていますが、
それぞれの犬の性質や状態にもよるから、おおよその目安で参考程度でいいと思っています。
家の犬の場合は、日に1回だけの散歩です。
コースは大体決めているものの、犬の意志に任せて、ゆっくりだったり速めだったり・・・。
毎日通いなれたコースの中でも、嫌いな箇所があります。
トンネルの下、金属の側溝の上、精神科病院の下。
犬は聴覚が優れていると言われるだけに、通常じゃない物音に敏感なんでしょう。
トンネルや側溝は、自分の歩く音の反響音が嫌なんでしょう。
病院は、エアコンの轟音か、何故かゴーっという音が常にしています。そして患者の声等々。
最初の頃は、その辺りに行き着くと座り込んでいましたが、慣れなんでしょうね。
今では、急ぎ足で飛び跳ねるようにして通り過ぎます。


投稿: hituji | 2005/11/08 10:30

ののパパさん、こんばんは。
犬の散歩の方法は書物にも色々書かれていますが、それ以前に、元気に歩いてくれることそのものが、飼い主にとって本当に嬉しいことですね。
私は、飼い主さんが管理のできる範囲であれば、家庭犬ではある程度、自由に散歩させても良いのではと思います。
人間社会への迷惑を全く気にしないでわがままにさせるのはいけないことですが、社会に迷惑をかけないことを前提に、飼い主さんが管理できる範囲で、自由に行動させることは許されるのではと思います。

投稿: 益樹 | 2005/11/06 01:23

こんばんは。
ワンちゃんにとって散歩ができることはうれしことなんですよね。ポチちゃんも、晩年、わずかな距離だったとしても、飼い主さんとの散歩の時間は大切な時間だったのだと思います。
のんのんは、手術後のリハビリの時期に、歩くのも儘ならなかったこともあって、行きたいところに行かせてあげよう・・・と甘やかしてしまったこともあり、元気になった今でも、かなりわがままに散歩させてしまっています。これではいけない、と思ってはいても、ひっぱる元気があることがうれしくなってしまうのです。いけないですね。

投稿: ののパパ | 2005/11/06 00:19

ばあやんさん、コメントありがとうございます。
確かに、散歩の正しい方法は、犬を飼い主の左側に付けて、飼い主より前へ出ないように歩かせます。盲導犬など介助犬は若い頃からきっちりと躾けられています。
 それは良く分かっていましたが、家庭で家族の一員としてこれから一緒に暮らすポチに、窮屈な思いはさせたくないとの飼い主のわがままを通しました。
 勿論、社会に迷惑のかかる行動は、絶対にさせないようにしていました。

投稿: 益樹 | 2005/11/05 18:56

おはようございます。
本には飼い主の横につけて散歩させるようにとか、左側につけたりとか書いてありますが、うちも自由なままです。
ゴローは私たちの足並みに合わせてくれますが、クロは首に首輪が食い込んでもなお前に進もうとして、時々ケーケーと言っていました。
でも最近はケーケーはなくなりましたが、やっぱり好き放題に引っ張ります。(^。^;)

投稿: ばあやん | 2005/11/05 07:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/81356/6886037

この記事へのトラックバック一覧です: 第48章 ポチとの散歩:

« 第47章 「お犬様でしたか。」敬語を使われたポチ! | トップページ | 第49章 ポチのちゃぶ台 »