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2005/09/30

第43章 ポチのオムツのバージョンアップ

 ポチのお漏らしを防ぐオムツについて、市販のオムツでは納得出来ない家内は、薬局で、大人用のフラットのオムツを買って来た。
 そして、何やらハサミを出してきて、オムツを三等分に切り始めた。ガムテープも引っ張り出して来て、テープの真ん中から半分に縦に切り始めた。
 切ったオムツの切口を、先ほど縦に半分に切ったガムテープで、包む様に張って留めた。オムツの中の吸収剤(粒子)が、こぼれ出ないようにしているらしい。

 今度はタオルを用意して、紐を付け始めた。「よっしゃぁ~!完璧!」妻の雄叫びである。
 「ポチおいで!」 家内は3分の1にしたオムツを、ポチのお腹にあてがって、それを紐を付けたタオルで、ぐるりと腹巻のように、胴に巻き付けた。成程!確かに市販のオムツよりすっきりしていて上出来であった。
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 家内はガムテープを切る時、テレビを見ている私に「テープの端を持ってて!」と言って手伝わせながら、せっせとオムツ作りに精を出していた。タオルのオムツカバーは、くまのプーさん、(ベージュ、黄色、薄茶)で統一していた。ポチはこのオムツを、2年以上にわたって愛用した。
 
 平成14年の初夏、ポチの病気の進行と共に、飲ませる薬の量も変わっていた。ポチも下の我慢が徐々に出来なくなり、これ迄のオムツではお漏らしが溢れる様になってきてしまっていた。
 ちょうどその頃、お盆休みで帰省していた私達に、郷里に住んでいる姪が、「子供のオムツが思ったより早く取れたので、余ったオムツをポチにあげるよ。良かったら使って。」と言って、買い置きしていた赤ちゃん用オムツを、大量に持って来てくれたのであった。

 今度はその貰ったオムツを、少しづつずらして重ね、三つ折りにして(昔、布オムツを男の子に付けたように)ポチのお腹に当て、プーさんのタオルカバーで巻き付けた。オムツのバージョンアップタイプである。暫くはこれで大丈夫であった。
 しかし、更に年齢を重ねると共に、ポチの中で、おしっこを散歩まで我慢するという気持ちは、100%なくなってしまった。

 家内が家に居る時でもポチは、外に出ておしっこをしたいと要望しない。殆んど寝ている状況になっていた。
 おしめを変える回数が、急に増えてきていた。
 家内が仕事の時はオムツから溢れていた。一応ポチとしては、懸命に、家のなかに置いてあるトイレシートの上で、ちゃんとしているのだが・・・・ボトボトの重くなったオムツを、お腹にぶら下げて・・・何とも悲しい!
 
 平成15年、我が家に2歳で来てから13年目、足腰もめっきり弱くなったポチ15歳、本格的な老犬介護の生活が始まったのである。その前に、ポチの快適オムツ時代の幾つかのエピソードを・・・・
                                 つづく

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2005/09/22

第42章 ポチのお漏らし

 11歳の初冬、老犬に多い僧帽弁閉鎖不全症という心臓の病を発症したポチは、以後、症状の進行を遅らせる薬を服用しながら、病気と付き合っていく生活をすることになった。

 改めてこの病の要点を書くと、心臓の左心房と左心室とを隔てる僧帽弁が、うまく閉まらなくなる病気である。弁と、弁を操作する腱に障害が起こることで発症する。体に送るべき新鮮な血液が、弁の不調により心臓内で逆流し、体に送る血液量が少なくなってしまう。このため貧血、冷え性、運動量の低下、すぐに息が切れることになる。
 また、更に体に多く血液を送ろうとして心臓肥大になり、肥大になった心臓が気管を圧迫、咳を発するようになる。治癒は不可能で、病気の進行を遅らせ、出来るだけ永く病気と上手く付き合っていくしかない。
 服用させる薬は、利尿剤(尿を多く出させ、水を多く飲ませることで、重くなった胃の重力により心臓を下方に引っ張り、気管への圧迫を緩和する)、血管拡張剤などである。
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 獣医師のN先生は、高齢犬となってきたポチの為に、「ポチ君に負担が掛からず、副作用の無い薬から、服用を始めます。」との事であった。「ただ、咳の症状が重いので、5日間だけ抗生物質とステロイドで症状を抑えてから、薬を飲ませましょう」と言う事になった。
 
 ステロイドの効果は絶大(副作用も大きく、医師の指示通り使用することが肝心)で、ピタッ!と咳が止まった。そして、副作用の無い薬をスタートさせたのである。この薬は水を大量に飲む薬との事であった。
 確かに水の飲みっぷりはスゴイ!、水を飲むと言う事はおしっこもスゴイ!と言うことになる(本当は逆で尿を多く出すので大量に水を飲む)。
 夕方、家内が仕事から帰ると、玄関から飛び出してきて、「チ・ビ・ル!」とばかりに庭で放尿するようになった。

 こればかりは「ポチ、散歩まで我慢しなさい!」と言う事もできない。「あぁ~、すっきりした!さぁ、散歩、散歩!」と、家内を見上げ催促するポチであった。
 家族の一員として、ポチの苦しみを、まず取り除いてやりたい!その事だけを私も家内も願っていたので、ポチの元気な様子は嬉しかった。
 
 パートタイムに出ている家内には、仕事で遅くなったときは買物もせず、大急ぎで帰宅するという、忙しない日々が始まったのである。
 そしてある日、急いで帰宅した家内が目にしたものは、玄関から駆け出してきたポチのお腹から、「ポタ・ポタ」と垂れている滴であった。
 [ポチお漏らし!お漏らし!急いで庭に出て!」と家内は叫んだのであった。また暫くして気が付いたのが、寝起きのポチのお腹から「ポタ・ポタ」と・・・あぁ、悲しいかな、ポチはあちらの締りが悪くなってしまったらしい。

 お漏らしも、ポチの心臓病の進行が遅くなり、元気に過ごしてくれる為なら致し方ない。幸いなことに、臭いは殆んどない。とは言っても、やはり衛生上の事を考え、家内は犬用の紙オムツを買って来た。
 ポチは嫌がらずオムツを付けさせたが・・、尻尾を出して両面テープを剥がして、お腹に巻きつける・・、家内が「アッハッハッ!」と笑い出した。「肝心のおちんちんが、オムツからすぐはみ出しちゃう!」と笑い転げている。
 
 ポチは毛が長いので、市販のオムツでは上手くいかないようだ。
 家内が「うぅ~ん、ポチ、明日からもっと快適なオムツにしてあげるね!」と、またまた何か、アイデアが閃いたようであった。
                                    つづく 

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2005/09/17

第41章 ポチが発病した日

 ポチが、再びいやな咳をするようになったのは、平成11年の初冬である。
この年の春先にも、時々同様の咳をしていて、その後治まっていたが、冬を向え再発したのであった。

 「ゲホ~ッ、ゲホ~ッ、カア~ッ!」、「ゲホ~ッ、ゲホ~ッ、カア~ッ!」と、苦しそうであった。
 散歩中の時は、歩くのをやめ、背中を少し丸めながら、腹から搾り出すように咳をし、最後に「カア~ッ!」と痰を吐き出すようにする。しかし、痰が出るわけではなかった。
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 ポチの咳の原因が風邪でもなく、フィラリアでもないと思った私達は相談の上、獣医師のN先生に診てもらうことにし、数日後、家内がN先生の所にポチを連れて行った。
 家内は「ポチ、咳をするのをN先生に診てもらおうね。」と言ってポチを連れて行こうとした。ポチは「お泊りはいやだ。N先生の所はいやだ。」と、少し抵抗したが、「ポチ、先生に診てもらわないと、咳が治らないでしょ。さあ、行くよ。」と更に言い聞かされて、覚悟を決め診察を受けた。

 家内からポチの症状を詳しく聞かれた先生は、即座に「アー、始まったか~、この子も年だからな~」と、先生自身の中で、これと思う病名が浮んだようであった。
 「老犬に多い心臓の病気と思われますね、一応、フィラリアでないかの確認の為の血液検査と、心臓病確認の為のレントゲンを撮ります。」と先生は言われ、直ちに実行された。
 
 結果、ポチは老犬に多い心臓病の一種である「僧帽弁閉鎖不全症」を発症していることが分かった。この病気は心臓内の弁がうまく閉まらなくなり、新鮮な血液が体に十分行き渡らなくなるという。この為、血液を更に多く送ろうとして、心臓肥大になり、肥大になった心臓が気管を圧迫して、咳をするというお話であった。そして進行性の病との事であった。

 N先生は、「この病気は完全治癒は出来ません。進行を少しでも遅らせて、上手に病気と付き合いながら、老後を過ごすようになります。そのための薬を続けてもらうようになります。」と言われた。

 そしてポチは、「この薬」の影響で、後々、「おしめ」着用の生活をするようになるのである。
                               つづく

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2005/09/11

第40章 ポチの病の兆候

 平成11年初夏、ポが「ゼエーッ、ゼエーッ、カッ!」と言うような、いやな感じの咳を、時々するようになった。

 元来、アレルギー体質であったポチは、春先から初夏にかけて、花粉症になる。鼻が詰まったポチは、苦しそうに口で息をし、そして「フェ~クション!フェ~クション!」と大きなくしゃみをする。まるで人間と同じである。

 何時もの年であれば、花粉の飛ぶ季節が終わると、その症状も無くなるのであるが、この年はくしゃみ、鼻づまりこそ無くなったものの、この咳をするようになったのである。
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 私と家内は、「どうしたんだろうね、風邪でも無いだろうし、フィラリアかなあ?」「フィラリアとは違うと思うよ、ちゃんとN先生に血液検査をしてもらっているし、室内で飼っているもの。」と話し合った。
 「もう暫く様子を見て、治らないようならN先生に連れていくよ。」と家内は言った。

 その内、咳も治まり、ポチも何時ものように元気を取り戻したのであった。私達は一安心し、この咳のことは頭の片隅に収まって、何事も無く秋を迎えたのであった。

 しかし、ポチの病は、老いと共に静かに彼の心臓を蝕んでいたのである。そして、はっきりとその症状が表れたのは、この年の初冬であった。
                                  つづく
 

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2005/09/04

第39章 ポチのレインコートはゴミ袋

 ポチは散歩が大好きであった。彼が我家に来て以来、私達が泊り掛けで出かけるとき以外は、大雨であろうが大風であろうが、ポチは散歩に行きたがった。

 室内で飼うことになってからは、雨の日や、雨上がりの散歩の後は、ポチの濡れて汚れた体を、きれいに手入れするのが大変であった。
 今でこそ、雨の日にレインコートやチョッキを着せてもらって、散歩している犬を多く見かけるようになったが、当時、犬のグッズの種類は多くなくなかったのである。
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 雨の日の散歩の後、如何にして効率よく、ポチを手入れできるか、家内は色々考えていた。ある休日、家内は、「ポチッ、閃いたよ!合羽を作ってあげるよ!」と、ポチに呼びかけたのであった。
 
 決してお洒落で高価な、レインコートを作るのではなく、実用主義者の家内は、なんとゴミ袋(今と違って白い透明な袋でなく、黒い袋)を取り出して来て、ポチの体に合うように、はさみでカットした。

 「ヤッター!、完璧!どう、似合ってる?」と、ゴミ袋で作った合羽を着たポチを、私に見せた。白地に茶の斑点のポチに、黒のゴミ袋の合羽は妙に似合っていた。「うん、確かに似合っている。」と、私は答えざるを得なかったのであった。
 
 その後の雨の日、家内手作りのブラックレインコートを着たポチも、この合羽を気にいっていたように思う。
 ジーン・ケリーの[雨に唄えば」ではないが、雨の中を歩くポチのステップが、弾んでいたように見えたのは、飼い主の欲目であったろうか。

 散歩の途中、「あら~、いいアイデアね!」と声を掛けられたことも多々あった。一度はビニールの風呂敷を着せてもらっている犬がいた。飼い主さんは「ゴミ袋で上手く出来なくって!」と話されていた。

 さて、「光陰矢の如し」というが、色々な所にドライブに出掛けたり、何度も新幹線に乗ったりと、様々な経験を重ねたポチも、11歳となり、老犬の仲間入りとなったのである。
 アレルギーが出る花粉の季節が過ぎると、毎年なら元気を取り戻すポチであったが、平成11年の初夏、「ゼェ~、ゼェ~」と、変な喘息のような咳をして、一向に治らない。
 この時期以降、ポチは、徐々に老犬としての生活に入るのであった。
                                     つづく

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