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2005/07/29

第31章 ポチが新幹線に乗った日(1)

 平成10年の春から夏にかけて、ポチは家内に連れられ、横浜・京都間を計4往復、新幹線に乗った。小型犬でなく中型犬が新幹線に乗ることは珍しいことであるが、そのいきさつは以下のごとくであった。

 この年が明けて間もなくのことである。84歳で一人暮らしであった家内の父が、京都府三和町の自宅にて脳梗塞で倒れた。
 義父はそれより12年前、昭和61年の暮、72歳の時に、最愛の妻を心筋梗塞により、わずか3日間の入院で失っていた。以後、独立していたり、嫁いでいたりする子供達の世話を受けずに、我が家が一番と、気丈にも一人暮らしを続けていた。
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 義父が脳梗塞で倒れた時は、近くに嫁いでいた家内の姉が自宅の建て替えの為、半年前から夫婦して実家に移り住み義父と同居中で、発病の発見も早かったのであった。
 
 義姉から父倒れるとの連絡を受けた家内は、取り急ぎ実家に向った。私はポチの世話をする為、仕事を早めに切り上げ、状況によっては直ちに動けるよう対応することにした。因みに家内の故郷京都府三和町は、丹波地方に位置し、黒豆、栗、松茸の産地として有名である。
 不幸中の幸いで、義父は視神経に障害は出たが直ぐに命に係わるという事ではなく、一安心した次第であった。
 
 家内が留守中のポチは、家内が何時帰って来るのか気になるらしく、小さな音にも耳を澄まし熟睡していない様であった。数日後家内が帰宅し、ポチのお腹を擦りながら義父の症状を語り始めた。
 義父は視神経の一部がやられ、本人曰く「一つの物が何重にも見え、それが忍者の様にグルグル回っていて、何が何だか分からない」との事である。病院のアドバイスは、この症状で入院し環境が変わると、ボケてしまう可能性があるので、症状が落ち着くまで毎日点滴に通院し、今の病状に本人が慣れるのを家族がサポートするのが一番良いのでは、ということであった。

 同居している義姉家族の協力で、義父は自宅から1ヶ月以上、点滴を受けるため毎日通院する事が出来たのであった。
 義父の症状は少し落ち着いたが、義姉夫婦にも仕事があり、義姉夫婦に全ての負担を掛けることもできないので、家内も含めた子供達4人全員で介護しようと言う事になった。
 家内もパートの仕事があり、介護が可能な日数を考えて、土曜日から翌週の日曜日までの8日間を、1ヶ月に1度の割で帰省する事になった。

 さてポチをどうするか?私達は色々検討した。家内1人の運転で車でポチを連れていくか?ポチを近くの獣医師に毎回預けるか?私が仕事を調整してポチの面倒を見るか?(3~4日なら可能だが・・8日間数度となると・・)、  その日は結論が出なかったが数日後、家内が「ポチをゲージに入れて、新幹線で私と一緒に連れて行くのが一番いいんじゃない?」と、とんでもない事を言い出した。

 「犬小屋にも入らないポチが、ゲージに大人しく入る筈無いじゃないか!」「やってみないと分からないわよ!」
 ポチがスムースにゲージに入ってくれて、新幹線の中でも静かにしてくれるのであれば、その方法がポチの為にも、私の為にも、経済的にもベストと力説する家内に負け、取り合えずゲージを買い挑戦する事にした。

 13kgのポチを入れ持ち運び出来る様に、麻紐でゲージを壊れないよう補強した。
さぁ~ポチは、ゲージにすんなり入ってくれるか?私達とポチとのバトルがスタートしたのであった。
                                      つづく

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コメント

>ゆきさん、こんばんは。
おっしゃるとおり、ポチは勘のするどい子でした。また強い自我を持っていたようで、あまり媚を売ることはしませんでした。
ゲージに入るまでは一苦労でしたが、一旦入ると家内と一緒のことでもあり、大人しかったようです。

投稿: 益樹 | 2005/08/04 02:02

むむむ。
これまでの記事を拝見するに、ポチちゃんはとても頭がよく、勘もするどい子とお見受けしました。
そんなポチちゃんが、すんなりケージに入ってくれるのでしょうか・・。
私も何度か動物同伴で新幹線に乗りましたが、いずれも子猫だったりフェレットだったりで、ポチちゃんくらいの大きさの子は経験がありません。
さて、このあとどうなったのか・・。
とても心配。でも、とても楽しみです。

投稿: ゆき | 2005/08/03 23:07

>hitujiさん、こんばんは。
ポチを新幹線に乗せるため、ゲージの中へ彼を入れる事が、練習も含めて大変でした。
狭い所に入れられた経験が無いポチにとって、恐怖だったようです。
しかし、いったん中に納まると、大人しくしていたようです。

投稿: 益樹 | 2005/08/02 21:35

ペットを飼っていて一番の問題は、家族が長期間不在になるときですよね。
今は、どこでもペットシッターとか、ペットホテルがあるものの、それが長期になればなるほど経済的な負担が大きいわけで、気軽に利用するというわけには行きません。
諸条件を考えると、奥様のご意見が最良の方法だと思います。
益樹さんのポチは、すんなり新幹線に乗ったのでしょうか・・・。
我が家のコロも1度だけ新幹線に乗りました。
まあ、これは静岡在住のブリーダーの方から犬を引き取るときですから、まだ子犬。
犬嫌いの人もおられるわけで、ゲージを持ってデッキにいましたが、結構「かわいいね」って、声を掛けられたものです。

続きを楽しみにしています。

投稿: hituji | 2005/08/01 23:40

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