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2005/06/29

第18章 ポチのエピソードⅣ 寿司食っちまったの!?

 ポチは人間好きであった。そして私達の友人達が来訪すると大変に喜んだ。
 友人の来訪を知らせるチャイムが鳴ると、ポチは尻尾を振りながら、玄関まで一目散に駆けて行き、お出迎えした。

 私達は年に何度か、ある友人夫婦とマージャンを楽しむ。
 土曜日の夕方から始め、日曜日に掛かる頃まで行う。
 因みに、夫妻の奥さんは、私達が旅行で帰宅が遅くなるとき、代わりにN先生へポチをお迎えに行ってくださった方である。
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 私達が、マージャンのため、家具調コタツの足に、更に手作りの延長用の足を取り付けテーブルとし、台所から椅子をリビングに運んで、友人夫妻を迎える準備を始めると、ポチも今日は「マージャンの日」と分かるのであった。
 
 ポチは、「マージャンの日」には、誰が来るのかをきちんと理解していた。「待ってたよ」と玄関でお出迎えし、部屋に入りくつろいだ夫妻に、順次あいさつに行く。そして夫妻の胸元に、「なぜて」とばかりに頭を擦り付けるのであった。
 
 その後、自分の居場所は此処と、テーブルの真下に入り、参加を決め込んでいた。
 マージャンが始まり暫くすると、パイを混ぜる音がうるさいのか、部屋の隅に移動し、「フゥー」と溜息をつき、ドテッと音を発てて寝転んだ。
 
 私達がマージャンに夢中になっていると、「夕飯はまだ?遅いなー」とばかりに時折上目遣いで、私達を見上げる。それでも無視されると、私達用のお茶菓子を「失敬!!」と、取りに来る。「ダメッ!」と叱られると、ふて腐れて台所に行ってしまうのであった。
 
 「マージャンの日は妻達にとって手抜きの日!」と言う事で、夕食には持ち帰り寿司を買って来ていた。
 その日は「うどん」と「握り寿司」のセットである。
 マージャン半荘が終わった所で夕飯にしようと、家内が寿司を取りに台所に行った途端、[何ぃー!これぇー! ポチー!お寿司食べてしまったのー?!」と、何やら大声を張り上げた。
 
 私も急ぎ見に行くと、床の上に空のパックが三つ、握りのシャリがゴロゴロ、ウドンのパックはそのまま・・・何とポチは、台所のテーブルの上に置いてあった、私達の夕飯用の寿司を、二人前はペロリ、一人前はシャリを残してネタだけを食べていた。
 
 私達の慌てぶりを上目遣いに見ながら、ポチは[大満足じゃぁ~!!」とばかり舌なめずりしていた。家内は怒る気力も失せて呆然としていた。満腹になったポチは、その後マージャンの音が気になる様子も全く無く、パンパンのおなかを無警戒に我々に見せながら、爆睡状態となっていた。
 
 その日の私達の夕飯は、手付かずの寿司パック一人前と、カップヌードルであった。
                                  つづく

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2005/06/22

第17章 ポチのエピソードⅢ 寿司食いねぇ~

 ポチの主食は、家内手作りの牛肉・鶏肉・豚肉と人参等野菜の炊き合わせであった。これらに、軟骨・砂肝・レバー等を取り入れ、ポチが喜ぶように色々工夫し、適量のご飯と混ぜ食べさせていた。ドッグフードには見向きもしなかった。
 
 獣医師のN先生からは、「ドッグフードは栄養のバランスも考えられています。飼主が毅然とした態度で臨めば、ドッグフードを食べますよ。食べるまで水だけでも大丈夫ですから・・・」とアドバイスを受けていたのだが・・・結局、私達よりポチの方が根性があり、私達が根負けした。結果、彼が老犬になり、シニア用を少量餌に混ぜて食べるようになるまで、ドッグフードなるものをポチは食べなかった。
5250家内が、友人達との旅行で幾日間か留守にするときは、留守の日数分だけポチの餌を作り、冷蔵庫に保存してから出かけた。私の食事のことより、ポチの餌作りが優先されるのである。もちろん、家内の留守中、ポチの世話をするのはこの私であった。
 
 余談だが、ポチの食費がかさむとのことで、おやつのジャーキーは私の小遣いで賄っていた。ジャーキーはポチの大好物のひとつであったが、さらなる好物は寿司であった。
 
 今夜は手巻き寿司にしようと、家内が寿司飯を作り出したら、ポチはもう台所にへばり付いて家内の後を追い回していた。
 私達が、それぞれ自分の好みのネタを手巻きにして食べ始めるのを、横目でチラチラ盗み見しながら、一目散に自分の餌を食べ、そして食べ終わるや否や私達の前にお座りして、手巻きを待つ。
 
 私は、親指の先ほどの寿司飯に小さなネタを乗せ、海苔に巻いて、ポチ用の手巻き寿司を握ってやる。そして、「ヘイ、お待ち!」と言って、ポチにやった。
 もちろん海苔巻きも大好き!舌舐めずりをしながら、尻尾をフリフリ次の握りを待つ。「早くくれっ!」、ポチはせっつく目で私を見上げる。
 
 「ヘイッ、お待ち!」、「パクッ」・・、「ヘイッ、毎度!」、「パクッ」・・、「お客さん、食べっぷりいいねえ、ヘイッ、お待ち!」、「パクッ」・・と繰り返しながら、私達は寿司パーティーの日を楽しんだのであった。                                               つづく

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2005/06/17

第16章 ポチのお泊りⅢ 友人のお迎え編

 ポチをN先生に預けての旅行は、出来るだけポチに負担をかけないよう努力した。
image11214633私達夫婦の趣味のひとつは、山登りである。ポチが我が家の一員になってからは、泊まりでの山歩きを極力少なくしたが、高山植物が一斉に花開く夏山シーズンともなると、話は別である。ポチには我慢してお泊りしてもらうこととなった。
 ポチにとって我が家が一番!なのは分っているが・・許せ!ポチ!・・と言う心境であった。

 帰宅時間が遅くなる旅行のときは、私達と家族ぐるみでお付き合いをさせてもらっている家内の友人に、ポチのお迎えをお願いしていた。ポチも彼女がお迎えのときは、医院を出た後、彼の散歩コースに、遠慮なく彼女を連れ回していた。
 
 散歩の終わりで、我が家とN医院との分かれ道まで帰って来た時、彼女がポチをからかって、「ポチ!N先生に行くよ!」と立ち止まる。とたんにポチは、「冗談じゃない!」と言う顔で彼女と向かい合わせになり、綱引きの状態で、後ろ向きに我が家の方へ引張っる。
 彼女が「うそだよ!」と言ってポチに付いて歩き始めると、「フン!☆」と大きく鼻を鳴らし、スタコラサッサと我が家へ小走りに歩き始めたよと、大笑いであった。
3玄関の鍵を開け、家の中に入れてもらうと直ぐにポチは、台所、二階、と私達を捜すらしい。まだ帰ってないのが分かると、彼女から大好きな「ちくわ」と「ジャーキー」をもらって、台所のテーブルの下へ行き、ドタンと寝そべって「フゥ~」と溜息をついていたそうである。

 後刻、私達が帰宅すると、玄関から飛び出して来て、「散歩、まだだよ!!」とばかりにフェンスへ走り、門扉の取っ手を要領良く、鼻で開けるポチであった。
                                  つづく

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2005/06/14

第15章 ポチのお泊りⅡ チェックアウト編

 ポチをN先生に預けての旅行は、私も家内もポチに対し、やましさを感じていた。
 
 旅先から帰るや否や、家内はウンチ袋を手に、N医院に駆けつける。
 医院の奥のケージから開放されたポチは、床を転がるように滑りながら、千切れんばかりに尻尾をふり、声に成らない声を発しながら、家内の膝に飛び込んで来て、顔を舐め回していた。
 家内は、ポチとの主従関係で、自分が主である事が自覚できるこの一瞬が、たまらなく好きだったらしい。
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 留守中のポチの様子を先生は、「この子は感受性が鋭いですよ。散歩から帰る途中、医院と自宅との分かれ道で、必ず家の方向を見て、まだあなた方の気配がないことを自分が納得してから、医院に戻って来るんですよ。本当にお利口さんで、いじらしいですよ。」と報告して下さった。

 私はいつも医院の外で家内とポチを向え、共に散歩を楽しんだ。ポチもこの時は、私達が一緒に歩いていることを確認するかのごとく、何度も我々を見上げ、弾んだ足取りで先を歩くのであった。 
 
 後日お隣の奥さんから、「ポチったらN先生と散歩の時、声を掛けても知らん振りして、顔を背けるのよ」 「目一杯、痩せ我慢してた感じ!」との報告であった。 
 もちろん、いつもは奥さんに、べったり甘えるポチであった。
                                      つづく

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2005/06/10

第14章 ポチのお泊りⅠ チェックイン編

 私達の楽しみの一つは旅行である。もちろんいつもポチを連れて行ってやれればいいのだが、1、2泊の国内バスツアー、数年に一度の海外旅行ともなると、そうもいかない。
 有り難い事に、我が家から歩いて2~3分の所に、掛かりつけのN獣医さんがあり、ポチを預ける時は、いつも先生にお願いしていた。
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 旅行に行く前必ず、家内はポチを呼び寄せ「ポチは明日からお留守番、N先生でお留守番、1,2,3・・ 3日間お留守番・・」泊まる日数の数だけポン、ポン、ポンと彼の背中を軽く叩いて、「ごめんね」と抱きしめて話かけていた。

 何度か旅行を繰り返す内に、ポチはすっかりこの言葉の意味を理解してしまった。
 家内が「ポチ話がある、おいで・・」と言って「あのね、お留守番・・・」と話し出すと、家内の膝をカリカリ掻き、頭を摺り寄せて「いやだ!!置いていかないで!」と、必至で甘えていた。
 
 「N先生に行くよ!」と家内が玄関に出ても、部屋の隅に隠れて出てこない。先生の所に行く手前までジャンプを繰り返し、ささやかな抵抗をした。・・が角を曲がり、医院が見えると覚悟がつくのか、スタコラサッサと階段を登った。
 
 目一杯見栄を張った男らしいポチであった。
                                     つづく

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2005/06/06

第13章 ポチは人の言葉がわかる?「シャンプー」

 ポチは私達の言葉をある程度理解していたと思う。
彼はシャンプーが大嫌いであった。ポチをシャンプーするときは浴室を利用していた。
 
 天気の良い日曜の朝、ポチをシャンプーするべく、家内はポチ専用のバスタオルをそっと用意し、風呂場の脱衣場の床にやはりポチ専用の足拭きマットを敷く。朝の散歩の後、リビングのお気に入りの場所で寝入っているポチに声をかける。「ポチ、今日は天気が良いのでシャンプーしようか。」
  image02131122
 この一声で、寝ていたポチはとたんにむくりと立ち上がり、尻尾をたれ、すごすごと自分のいつもの場所から離れて部屋の隅に移動し、そこでうずくまってしまう。
 そして、家内を上目遣いに見て、「シャンプーはいやだ」という意思表示で、床に寝そべって、てこでも動かなくなってしまう。
 家内は、体を硬直させ重くなったポチを抱き上げ、浴室内に連れて行き、シャンプーを始める。いざ始めると気持ちよさそうに、首を左右にググッともちあげて、家内を優しい目で見上げていた。
 
 シャンプーの後、バスタオルで水分を拭き取ってもらい、苦手なドライヤーも終わると、冷蔵庫の前にいそいそと行き、白くふさふさになった尻尾をフリフリ、ご褒美のジャーキーを催促するのであった。
 その後自分の寝場所へ行き、「ああ、ひどい目にあった」というように、ふーんと大きく鼻でため息をはき、大仕事が終わったというように寝てしまった。

 シャンプーという言葉はポチに対し大変効果があり、ポチがいたずらをしている時、「ポチッ!シャンプーするよ!!」の言葉に、即座にいたずらをピタッと止めたものであった。         
                                  つづく

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